栗原はるみさんの娘 栗原友さんは、母とは異なる独自の道を歩む料理家として注目を集めています。
料理研究家の栗原はるみさんの長女でありながら、当初はファッション業界で活躍。33歳で築地に飛び込んで魚のプロフェッショナルを目指すなど、常に新しい挑戦を続けてきました。
2019年には乳がんを患い、両胸の全摘出手術や抗がん剤治療という試練を乗り越え、2021年には夫婦で鮮魚店「クリトモ商店」を開業。フードロス削減や環境への配慮など、現代的な課題にも積極的に取り組む姿勢が、多くの人々の共感を呼んでいます。
この記事では、栗原友さんの歩んできた道のりと、現在の活動について詳しく紹介していきます。
料理家一家に生まれながら、独自の道を選んだ理由
乳がん闘病を乗り越え、新たな挑戦に踏み出すまでの軌跡
夫婦で営む「クリトモ商店」のこだわりと魅力
母・栗原はるみさんとはまた違った形で食の世界を切り拡げる栗原友さん。その生き方には、自分らしさを大切にしながら新しいことに挑戦し続けるヒントが詰まっています。
栗原はるみの娘 栗原友のプロフィール
【最新号は「だからゴルフが好きなんだ。」】
母・栗原はるみさんと同じく人気料理家として活躍する姉弟の、栗原心平さん@gochisosamachan ・友さん@KURI__TOMO が思い出の場所でスイングを披露https://t.co/97IAcOaa5g pic.twitter.com/0GnLBEP6qs— BRUTUS (@BRUTUS_mag) August 7, 2023
料理家として、そして築地の鮮魚店の女将として活躍する栗原友さん。栗原はるみさんの長女として生まれ、独自の道を切り開いてきました。ピンク色の髪が特徴的な彼女の歩みには、多くの挑戦と決断が詰まっています。
母・栗原はるみとの関係
1975年6月生まれの栗原友さんは、料理研究家の栗原はるみさんを母に、元キャスターの栗原玲児さんを父に持つ料理家一家の長女です。
幼い頃から母の仕事ぶりを近くで見てきましたが、当初は料理の道に進むことは考えていませんでした。毎日のように母が考案する新しいレシピや、撮影、取材と、休む間もない姿を見ていたからです。
しかし、そんな母の姿は、後の栗原さんの料理人生に大きな影響を与えることになります。
料理家一家として育った環境
食通の父と料理家の母のもと、幼少期から豊かな食文化に触れて育ちました。父親は本格的なスパイスカレーを作り、毎年クリスマスには手の込んだローストターキーを提供するなど、家庭でも食へのこだわりが息づいていました。
弟の栗原心平さんも料理家として活躍しており、家族全員が食に深い関わりを持っています。週末には家族全員で食卓を囲み、料理について語り合うことも日常的でした。
栗原友が歩んだ独自の道
栗原はるみさんの娘さん、栗原友さん。
同じく乳がん。
「キャンサーギフトは
私にはない」同感です。
キャンサー(がん)から得るものは本当に何もない。健康が一番なんだから。
がんを美化するのは私にはできない。 pic.twitter.com/9Wg9DpbPC8
— FaM(アミィ) 🎀 (@FaM0548) June 29, 2023
母とは異なるアプローチで料理の世界に飛び込んだ栗原友さん。ファッションの世界を経て、独自の視点で料理と向き合ってきました。その道のりには、常に新しい挑戦への意欲が満ちていました。
ファッション業界での経験
高校卒業後は服飾専門学校に進学。父親からは大学進学を勧められましたが、「パリで服飾の勉強をしたい」という夢を追いかけることを選びました。
ファッション業界でPRやライターとして10年ほど活躍し、その経験は現在の料理の盛り付けやプレゼンテーションにも活かされています。
その後、ロンドンへの語学留学をきっかけに、現地の料理店での美しい盛り付けや郷土料理との出会いから、食の世界への興味が芽生えていきました。
料理家としての転身
帰国後、アセアンフードアンバサダーに任命されるなど、料理家として活動を開始。海外で培った感性と日本の食文化を融合させた料理で注目を集めました。
しかし、ある撮影現場で魚をさばくことができないという課題に直面。この経験が、後の築地修行への決断につながります。
母からは「向いていると思う。トモは料理上手だよ」と背中を押されたことで、料理の道を本格的に歩み始めることを決意しました。
築地での修行と魚のプロへの道
2011年、33歳で築地の水産会社「斎藤水産」に飛び込み、魚のプロフェッショナルを目指して修行を始めました。ここで現在の夫となる加茂晃輔さんと出会い、魚の奥深さに魅せられていきました。
早朝からの仕事、重い魚箱の運搬など、体力的にも精神的にも厳しい日々でしたが、魚の目利きやさばき方、保存方法など、プロならではの技術を着実に身につけていきました。雑誌の連載や著書「クリトモのさかな道」でその経験を惜しみなく共有し、多くの読者から支持を得ています。
栗原友が乗り越えた試練
乳房切除が、私の後悔しない道 料理家・栗原友の選択https://t.co/kVXUdGbung
右胸を予防のために切除する手術を受けました。その方法を選んだ理由、母で料理家の栗原はるみさんら家族や友人の支え、ひとり娘への思い、これから予定している卵巣と卵管の予防切除について語ってくれました。 pic.twitter.com/0O7gKzSKkX
— 朝日新聞デジタル@金のデジモ (@asahi_gdigimo) May 10, 2020
2019年、料理家として充実した日々を送っていた栗原友さんに、大きな試練が訪れました。娘との海水浴中、偶然に発見された乳がんは、彼女の人生に大きな転機をもたらすことになります。
乳がん闘病との向き合い方
左胸のしこりから発見された乳がんは、ステージ2の診断でした。遺伝子検査の結果、乳がんや卵巣がんのリスクが高いことが判明し、両胸の全摘手術を決断。「涙一粒こぼすこともなく、妙に冷静だった」と当時を振り返ります。2020年には予防的に卵巣と卵管の摘出も行いました。
抗がん剤治療による副作用は想像以上に過酷でした。髪が抜け、味覚が失われ、体力も著しく低下。しかし、1年前にがん保険に加入していたことで、経済的な心配をすることなく治療に専念できたと語ります。治療中も可能な限り仕事を続け、「これも自分の人生の一部」と前向きに受け止めました。
娘への病気の伝え方
当時4歳だった娘の朝ちゃんへの病気の説明は大きな課題でした。臨床心理士に相談しながら、アニメのキャラクターに例えるなど、娘の年齢に合わせた説明を工夫。「ママの体の中には悪者がいるんだ。その子がママのおっぱいに悪さをしているから、ちょっと退治しに行ってくる」と伝えました。
娘は母の病気を受け止め、洗い物やゴミ出し、足のマッサージなど、できる範囲でサポートをしてくれました。近所の神社に「ママの病気が早く良くなりますように」とお参りに行くなど、幼いながらも母を気遣う姿に、何度も勇気をもらったといいます。
家族の支えと回復への道のり
抗がん剤治療による脱毛や体調の変化など、辛い時期を夫や娘、そして母・栗原はるみさんをはじめとする家族の支えで乗り越えました。特に夫は、夜中から働く魚屋の仕事をしながらも、できる限り治療に付き添い、経済面でも精神面でも大きな支えとなりました。
また、保育園のママ友たちにも病気のことを打ち明け、娘の送迎や遊び相手をお願いしました。「みんなには伝えたい。こんなにつらい思いを他の人に味わってほしくないから」と、がん検診の大切さを訴える活動も始めました。
栗原友が営む「クリトモ商店」
築地市場場外にあるクリトモ商店でお惣菜色々買って来たー\(^o^)/
栗原友さん(栗原はるみさんの娘さん)のお店。 pic.twitter.com/U6UJW6yl8U
— sue(スー) (@varamara) November 18, 2023
病を克服した後、2021年1月に夫婦で築地に「クリトモ商店」をオープン。新たな挑戦を始めました。魚屋としての経験と料理家としてのセンスを融合させた独自のスタイルで、多くのファンを魅了しています。
夫との出会いと二人三脚の経営
築地修行時代の上司だった夫・加茂晃輔さんとともに、鮮魚の卸売りを中心に営業を展開。夫の魚に対する知識と情熱、栗原さんの料理の腕と感性が見事に調和し、新しい形の魚屋として注目を集めています。毎週土曜日と第1、第3金曜日には惣菜販売も行い、地域に根付いた店づくりを目指しています。
店内には日本全国から集められた魚が泳ぐ大きな水槽を設置し、インパクトのある手書きの看板も特徴的です。波除神社近くという好立地も相まって、地元のお客様だけでなく、観光客からも注目を集めています。
お店のこだわりと魅力
マグロの血合いカレーなど、普段は使われない部位を活用した創作料理
環境に配慮したバイオプラスチック容器の使用
フードロス削減への積極的な取り組み
全国各地から仕入れた新鮮な魚介類の提供
アジア各国の味付けを楽しめる創作惣菜
これらのこだわりは、「海のおかげで食べさせてもらっているのだから、海に優しくしておかないと」という栗原さんの想いから生まれています。
通常は廃棄される魚の部位を美味しく調理することで、フードロス削減にも貢献。環境に配慮した容器の使用や、NPO法人との協力など、持続可能な店舗運営にも力を入れています。
栗原はるみの娘 栗原友が築き上げた新しい食の形【総括】
大好きな友達トモさん&賀茂ちゃん夫妻が築地の場外に魚屋さんをオープンしたよ。明石から運んだ海水と明石のお魚。
今後はお惣菜やお弁当を売る計画もあるそうだよ。根津松本がお好きな方などにもオヌヌメ。クリトモ商店
中央区築地6-23-5 pic.twitter.com/ZHQiX41A0A— mayumi (@kingmayummy) October 25, 2020
料理家一家に生まれ、独自の道を選択
ファッション業界での経験を経て料理家に転身
33歳で築地修行を開始し魚のプロへ
魚をさばけないという課題を克服し、プロフェッショナルへ
乳がんを克服し、新たな人生の一歩を踏み出す
夫婦で営むクリトモ商店をオープン
創作惣菜で新しい魚食文化を提案
フードロス削減に積極的に取り組む
環境に配慮した店舗運営を実践
地域に根差した魚屋として信頼を獲得
築地の新しい名物店としての地位を確立
次世代への魚食文化の継承を目指す
克服した試練を糧に、より一層輝きを増す栗原友さん。ピンク色の髪という外見的な特徴は、自分らしく生きることへの意思表示でもあります。
築地で営む「クリトモ商店」の毎週土曜日の惣菜販売では、栗原さんの創意工夫が詰まった逸品との出会いが待っているとのこと。料理家としての経験と魚のプロフェッショナルとしての知識が融合した、唯一無二の味わいをぜひ体験してみてはいかがでしょうか。