インコの餌に新鮮な野菜を毎日与えたいけれど、準備が大変だと感じていませんか?家庭菜園やベランダガーデニングができればいいけど、自分にはそこまでは無理…という人も多いです。
しかし本格的な菜園を始める前に、身近なところから愛鳥の食生活を豊かにする方法があります。保存食を作っておくことで、エコで経済的なインコの食事管理が可能になります。それは間接的ですが SDGsにも通じる取り組みです。
この記事では、インコ菜園を楽しみつつ、インコの食生活改善とエコな暮らしの両立に成功している愛鳥家の体験談を紹介します。
これらの方法は、家計の節約や環境への配慮にもつながります。
さらに、これらの取り組みは将来的な菜園づくりの良い準備にもなります。愛鳥家の方はもちろん、エコな暮らしに興味のある方にもおすすめの内容となっています。
インコたちの健康と幸せを守りながら、持続可能な生活を始める方法を知りたい方は、ぜひこの記事をお読みください。
家計の節約にも繋がる、愛鳥家必見のサステナブルな鳥育てのヒントが詰まっています。小さな一歩から、大きな変化が生まれるかもしれません。
インコの餌に野菜を切らさないインコポタジェ(菜園)と保存食
愛鳥家の寄稿 私はオカメインコを含む6羽のインコを飼育しています。今までここまでたくさん飼育したことはなく、さすがに賃貸では大家さんが嘆くであろうと思い、とうとう一昨年に中古戸建を購入し、野菜やハーブ・果樹を育てる庭を確保しました。
去年の春からポタジェに野菜苗を植えていきました。余ったインコのシードを庭にまいておくと粟穂、キビ穂、ひまわり、ソバが育ち、実がなりました。
インコ菜園(インコ用の家庭菜園)はとにかく、いいこと尽くしです。
インコに与える唐辛子やズッキーニの花は必要な分だけ少しずつ収穫出来るので、余らせて腐らせたり、冷蔵庫内で新鮮さが失われることなく、フレッシュな野菜を与えられます。
植物は多かれ少なからず、反栄養素をそれぞれ含んでいます。おくらやズッキーニ、きゅうりは完熟していくと消化吸収を阻害する反栄養素が増していきます。
そういった野菜の性質がわかっていれば少し早めに収穫することもでき、意識的に栄養価が高い素材を選んでインコに食べさせることができます。
あまった野菜は乾燥させて後でインコに与えることが出来ます。ドライにした場合は再度湿気を含まぬように気を付けて保存します。
乾燥野菜は冬の閑散期に与える大事な栄養素になります。また植物の枝やハーブは乾燥させるとさらに香り高くなり、インコの美味しいおもちゃになります。
自分で野菜や果物を育てる場合種や苗さえ無農薬であれば完全無農薬の安全な収穫物をインコに与えることができます。
安全でお金もかからず栄養価も高く健康的。一石四鳥以上のメリットが盛りだくさんです。
インコ菜園におすすめの野菜・果物・ハーブ・エディブルフラワー
家庭菜園で育てる野菜は 人間とインコが食べられるもの 簡単に栽培出来るもの …に焦点を当てて種類を選定しました。
【野菜】ズッキーニ・唐辛子・ブロッコリー・オクラ・インゲン豆
小松菜…オカメインコの大喜びの葉物
(主に人間向き)きゅうり、なす、しそ、トマト
ズッキーニ…花・実両方食べられます。特に花はインコたちに大人気。
唐辛子…どのインコもよく食べます。水溶性ビタミン A、ビタミン B 複合体、ビタミン C、カルシウムなどの重要な栄養素が豊富。
ブロッコリー、パセリ、イタリアンパセリ、ピーマン
おくら…肝臓にいい食べ物。育ちすぎるとよくないので、早めに収穫してインコに与える。
とうもろこし…言わずと知れた王道であるが、与えすぎに注意。乾燥させてもよい栄養やおもちゃになる。
インゲン豆…我が家で唯一与えている「豆」
【ハーブ】カモミール・ナスタチウム・レモングラス他
簡単に栽培できるもの 薬効効果の高いもの …に焦点を当てて育てるハーブを選定しました。
(ほぼ人間用)ローズマリー、バジル
カモミール…花、乾燥葉、またはお茶として最適。
ナスタチウム…オオハナインコのメスに似た赤
レモングラス
フェンネル
【果物】ザクロ・ブラックベリー
フルーツはインコ優先に選びました。
ざくろ…オオハナインコ・オオホンセイインコ・ウロコインコが奪い合う大好物。
ブラックベリー…キイチゴ系が欲しかったので、いちばん簡単そうなものを植えた。
【食べられる花】エディブルフラワーとハーブ系
バラ…生花・乾燥させて与える。
パンジー…生花
カーネーション…生花
ハイビスカス…生花・乾燥させて与える。
キンセンカ(カレンデュラ)…乾燥させて花を食べさせる。
あざみ…生花・乾燥させて与える ※マリアアザミが最も有名だがノアザミでもよい。
たんぽぽ…葉・花を生・乾燥させて与える。
インコ菜園に自然の恵みを利用するエコノミー×エコロジーな小ワザ
お金をかけないで植物が喜ぶ土づくり
よい土を作るために必要な肥料にインコの食べ残しや糞を利用して野菜や果物を育てます。
台所の生ゴミはルーフェン(生ゴミ処理機)で乾燥させて土に還します。自家精米の米ぬかも生ごみと混ぜて土に埋めています。コンポストやぼかしを作れば、土も植物も喜びます。
米のとぎ汁を畑にまけば、水道代の節約にもなります。
インコの餌の食べ残しを庭にまいておけば、キビ穂やひまわりや蕎麦の芽が出て育ち、インコたちのおやつになりますから、一挙両得です。
日本は他国と比べて水が豊富なので、雨水を貯める必要性に迫られる地域はごく一部。水に恵まれているがゆえに、その大切さを見失ってしまいがちです。
近年頻発しているゲリラ豪雨で浸水被害が多い理由のひとつが
そこでおすすめなのが、雨どいから直接取り込む雨水タンクの設置。市から補助金がもらえる市町村も多くあります。
家庭菜園だけでなく災害時にも活躍する雨水タンク
昔ながらの雨水タンクにはボウフラが湧いてしまうデメリットもありましたが、最近の雨水タンクは浄水器を併設すれば飲用にできるほど高性能なものも登場しています。
そこまで徹底しておけば、災害時の利用も可能です。
家庭菜園に使う水も雨水タンクで貯めた水がおすすめです。
雨水には窒素分(N)が含まれるので、植物の葉・茎の健やかな成長を促す効果があります。水道水で水やりされている植物よりも、雨ざらしの植物の方が緑の生長が旺盛なのはこのためです。
「雨水」という名の自然の恵みを受けることは、植物に薄めの窒素肥料を施しているのと同じです。
植物育て以外でも雨水タンクを利用すれば、アイデア次第で水道代の大幅節約が可能です。
これらは我が家のインコライフから始めたSDGsですが、環境を考えることは家庭の節約に通じます。
インコの餌の野菜や果物を賢く保存する3つの方法
家庭菜園で採れたフレッシュな作物は、そのままではすぐダメになります。
たくさんの収穫があってもなんだか損した気がする理由のひとつはここにあります。
作物を上手に保存して、数か月楽しみながら活かしましょう。
【ドライ】野菜や果物を乾燥して保存する
フリーズドライにするには高額な機械が必要ですが、食品乾燥機(フードドライヤー)はリーズナブルです。
フードドライヤーを夜にセットすれば翌朝にはドライフードが完成しています。
果物や野菜を切って乾燥させれば、日持ちするインコのおやつに出来ます。
【フローズン】野菜や果物を冷凍して保存する
収穫したベリー類は冷凍にしておいて、解凍してからでもうちの鳥は食べます。
【ボトリング】野菜や果物を瓶詰めで保存する
イチゴやオレンジ、レモンやブルーベリー、ラズベリーはジャムにします。
砂糖を入れるので人間用ですが、インコにとって砂糖は塩よりは毒ではありません。
インコのための手作りパン(バードブレッド)を作る時に、これらをほんの少し入れる程度なら、あまり問題ありません。
ジャムやコンフィチュールを消毒した瓶に入れて常温保存すれば、万一の食糧危機に重宝するので、ヨーロッパでは一般家庭で専用の貯蔵庫を持ち、沢山の瓶詰を保存しています。
きちんと脱気すればホームメイドでも長期保存が可能になります。
ドライフルーツ作りにはフードドライヤーが便利
家庭菜園は冬に向かうと霜が下りて庭は寂しくなり、インコも私も寂しくなりました。
今年も春から秋までたくさんの野菜を作り、乾燥野菜・冷凍野菜にしていこうと思い、食品乾燥機(フードドライヤー)を購入しました。
乾燥させるのは天日干しでもよいのですが、特に水分量が多い果物をドライフルーツにするには、フードドライヤーを使う方がおすすめです。
ドライ後はカビが生えないようにしっかり乾燥剤を入れて密閉するとか、真空パックにするなど、バクテリアには気を付けることも重要課題のひとつです。
保存容器はいろいろありますが、高気密性のフレッシュロックシリーズがおすすめです。