飼っているインコを逃がしてしまった時、焦らず冷静に行動することが大切です。
以下の通り、インコ探しでやれることはたくさんあります。できるところから始めてみてください。
周囲を探索する…インコが逃げた場所の周囲を探索し、可能な限り広い範囲をカバーしましょう。インコが隠れそうな安全な場所も探してください。
インコの名前を呼ぶ…インコの名前を呼んでみてください。時々、聞き覚えのある声がインコを呼び戻すことがあります。
好物で誘導する…インコが好む食べ物やお気に入りのおもちゃを持って、それを振ってみると、インコが近くにいる場合に引き寄せられることがあります。
鳴き声を録音して再生する…インコが逃げたときに、事前に録音しておいた鳴き声を再生することで、インコが反応して帰ってくることがあります。
近隣住民や地域の掲示板に連絡する…インコが逃げた旨を近隣住民や地域の掲示板などで周知し、情報提供や協力を求めることで、多くの人が協力してくれる可能性があります。
SNSで情報を拡散する…写真、動画、詳細な情報…インコの逃げた日時や場所、特徴、身につけているもの(足環など)ハッシュタグの利用( #逃げたインコ、#鳥を探して、#LostParrotなど)使えるものはすべて使いましょう。
インコが逃げた地域の地域コミュニティのSNSグループやフォーラムに投稿する
友人やフォロワーにロスト情報のシェアを依頼する
警察に遺失物届出をする…定期的にHPの遺失物情報を閲覧する
地元の動物保護団体やシェルターに連絡する…インコが見つかった場合や情報が入った場合、地元の動物保護団体や動物シェルターにもSNSを通じて連絡し、協力を求めるのも有効です。
インコが逃げた!速急対応プランが功を奏して保護に成功した【体験談】
オカメインコの飼い主の体験談 9月の終わり、我が家のオカメインコのゆきちゃんが、外に飛んで行って、行方不明になってしまいました。
【1日目】探索エリアの巡回と併行して家族が取るべき4つの速急対応
逃がした家族の話をもとに、周辺をゆっくりと車で走りながら、私はゆきちゃんを探し回りました。そのとき私は携帯で、同居するオカメインコの歌う声を何度も流しながら、近隣をゆっくり回ってみました。
私が外を探している間、娘には以下の4つのことをやっておくようにお願いしました。
X(ツイッター)を使った迷い鳥情報発信と情報拡散のお願い
閲覧する年代が限られますが、ツイッターは何といっても情報拡散力が半端ないツールです。
ロスト情報を見かけた様々な人たちが目撃情報を届けてくれたり、迷子情報の拡散に協力してくれますので、たいへんありがたく心強いツールです。
迷い鳥掲示板への迷い鳥情報の登録
ウェブ上に迷い鳥掲示板がいくつかあります。ツイッターの拡散力重視と比較すると迷い鳥掲示板は一種の「集会所」のようなものですが、こういった緊急時はスピード勝負です。
スタートダッシュが運・不運を分けることさえありますし、初動時はどんな些細な情報でも貴重です。ロスト情報は迷い鳥掲示板にも必ず掲載することをおすすめします。
ちらしの作成と近隣への拡散!店舗用掲示とポスティングに
自宅近くのスーパーやコンビニに貼らせてもらう目的でチラシを作成しました。
また、周辺で発見情報が来た場合に近くのお宅にポスティングしたり、持ち歩いて近くを通る方に聞き込みをする等、アナログな方法ですがちらしはかなり汎用性の高い欠かせない重要ツールです。
周辺の警察署と保護施設への連絡
インコは「物」として扱われますので、インコを逃がしてしまった場合は警察に「遺失物届」を提出します。逆にインコを保護した場合は「拾得物」となります。
警察に遺失物届を提出すると、警察署のHPに遺失物情報がアップされ、随時更新されますので、そちらも確認する必要・価値があります。
もしお住まいの地域に保護施設があるようなら、そちらにも連絡をしておくといいでしょう。迷い鳥を保護して施設に連絡をしてくる人もいる可能性があるからです。
愛鳥に再び出会うために、すぐに思いつく限り・出来る限りの全てのことをしました。悲しんだり後悔する暇はなかったのです。
【2日目】Xからオカメインコの目撃情報が舞い込んで捕獲作戦始動!
オカメインコのゆきちゃんのロストから2日後に娘から「ツイッターで目撃情報があった!」との一報が入ってきました。
目撃情報は我が家から南東の方角、直線距離で4.2キロほどの川沿いの団地。これはゆきちゃんである可能性大だと感じ、再会への期待が高まりました。
目撃者がオカメインコの捕獲を試みてくれたもののうまくいかず…
オカメインコの目撃者によると、ゆきちゃんらしきオカメインコが隣家のベランダにとまっているのを確認した…とのことでした。
在宅だった隣人に家に入れてもらってそのオカメインコの捕獲を試みたそうですが、うまくいかなかったそうです。見ず知らずの人のためにそこまでしてくれるなんて!…と感謝いっぱいになりました。
私たちは目撃情報のあった場所に到着し、マンション群の中に入っていき、携帯で同居オカメインコの歌声を鳴らしながら周辺を巡回してみました。
すると…遠くの方から白っぽいものがひらひらと飛んでくるではありませんか。しかもその鳥はパニックに陥りながら大鳴きしています。「雪ちゃんだ!」娘と思わず叫びました。
その姿をずっと目で追っていくと、ゆきちゃんはあてどなくひらひらと周辺を飛び回り、団地の11階に留まったのが確認できました。目を凝らしてやっと場所を特定しましたが、呼びかけても返事をするだけでこちらに飛んでこようとはしません。
やっとの思いで発見できたものの、パニックになって飛び回っているオカメインコを捕獲するのは至難の業のように思えました。
パニック状態のオカメインコは簡単には捕獲できない
そこの地上付近は大きな木が沢山ある公園なのですが、ゆきちゃんは樹木や下界に降りてくる気配がありませんでした。カラスなどが数羽飛んでいるのが見えたので、怖くて降りることができなかったのかもしれません。
ゆきちゃんの姿が確認できた団地の11階にようやく私たちはたどり着いたものの、残念ながらそのベランダの住人は不在でした。
その隣の隣の部屋の男性が気を利かせて私たちをベランダに通してくれたので、そこからゆきちゃんに呼びかけてみたものの、パニック状態のゆきちゃんは返事をするだけで、こちらにやって来ようとはしません。
そうこうしているうちに辺りがうす暗くなり始めたため、私と娘はチラシを持って帰宅する方々に話しかけたり、ちらしをポストに投函したりしました。
夕刻ではオカメインコの捕獲は一旦諦めざるを得ず、その日お世話になった方たちにご挨拶して、私たちはそこで帰途につくことにしました。
【3日目】やっと愛鳥を捕獲!周囲の協力のおかげで再会を果たせた
勢いよく電話が鳴ったのは、翌朝の6時半のことでした。
昨日の捕獲劇に協力してくださった男性からの連絡でした。取るものもとりあえずあの団地に直行すると、ゆきちゃんは団地の10階のベランダに留まっていることがわかりました。
該当のお宅にはおばあさんとシーズー犬が住んでいました。「お入りなさい」と言ってくださったので、そっと戸を開けてベランダへ通していただきました。
同居オカメインコを連れたキャリーを持った娘が静かにゆきちゃんに近寄ると、ゆきちゃんはようやく安心したのか娘の手に乗り、無事に保護することができたのでした。
じんわりとした安堵感に包まれると同時に急に体の力が抜けたようになりました。
オカメインコの保護に協力してくださったおばあさんは、ゆきちゃんが飛んで行ってしまわないように「小鳥を驚かせちゃいけないよ」「吠えてはいけないよ」とわんちゃんに言い聞かせながら、静かに見守ってくださっていたそうです。
早朝からオカメインコの保護に協力してくださった方々に深々とお辞儀をして、またお礼に伺う旨をお伝えして、私たちはその場を後にしました。
こうしてゆきちゃんは住み慣れた我が家に、無事2日ぶりに帰ることができたのでした。
逃げたインコの探し方はアナログ&デジタルツールのフル活用に尽きる
「うっかり」でインコのロストが起こってしてしまった時に行うべき行動は、以下の4点です。
迷い鳥掲示板への登録とこまめなチェック
ちらし作成とポスティング。周辺店舗への掲示依頼。捜索の聞き込み時にも利用する
警察に遺失物届出。定期的にHPの遺失物情報を閲覧する。保護施設が近い場合はそちらにも連絡。
これらの使えるツールのすべてをフル活用することが大切です。インコのロストが起こってしまっても、スピーディーな初動対応次第で捕獲・保護等の良い結果に繋がる可能性があります。
私が体験したオカメインコのロスト生還劇は、運に恵まれたとしか言いようがありません。逃げた先の近隣住民の皆さまの温かいご協力があったからこその幸運です。
これは決して忘れてはいけない、そしてこれなくしてはインコが生還できなかったであろう、重要なポイントです。情報をたくさん集められたとしても「皆さんの協力なくして保護は不可能だった」と断言できます。
愛鳥を探すための手段はアナログ・デジタル問わず、積極的に周囲に呼び掛けて、協力を仰いでみましょう。
やはり最後はマンパワーがものをいいます。万一愛鳥をロストしてしまったら、保護するための迅速な対応が欠かせませんので、ためらわず恥ずかしがらず、どんどん周辺に情報を発信・拡散すべきです。
インコのロストを二度と起こさないために心に誓ったこと
今後このような事態を二度と起こさないように反省しつつ、心に誓ったことがいくつかあります。
引越し直後は特にロストに注意する…たくさんの窓がある場合は特に注意。
放鳥時間を決める…地味に大事なこと。家族も放鳥時間が決まっていれば、戸や玄関の開け閉めに気をつけられる
思い込みを捨てる…「手乗り鳥は逃げていかない」との思い込みを捨てること。潜在的にそう思っている人は多いはず。
【体験談・完】
インコが逃げたときに役立つ「おいで」のしつけトレーニング
インコのしつけを始めるのは中雛くらいから。中雛は巣立ち準備期から生後半年くらいまでの幼鳥をさします。
たとえばオカメインコの場合は一人餌になるのが遅い子が多く、個体差はありますが「巣立ち準備期」は挿し餌が切れる前後の頃です。
飛び立つための羽ばたきの練習が始まったり、周囲の環境になじんできて活動的になる頃でもあり、それはまさに鳥の「社会勉強」が始まる時期です。
インコのしつけの最適期はいつか?
自然界では 鳥の雛は外敵から身を守る本能が備わっているので しばらくは巣の中でじっとしていて なかなか表に出てこない時期があります。
そのうちに次第に巣から出てこようとしたり、羽を広げて羽ばたいてみたり…を繰り返す頃から 親鳥から自立して生活するための知識を身につけるために どんどん好奇心旺盛になっていきます。そしてこの時期が、インコ全般のしつけの最適期です。
雛の好奇心がむくむく湧きあがる時期になると 仲間と一緒に暮らすルールを覚えるために いっしょに遊んだりケンカをしたりと どんどんやんちゃになってきます。そしてその中から、鳥自身が生き抜いていくための様々なルールを学んで、どんどん吸収していきます。
もちろん成鳥でも、繰り返し教えればしつけもトレーニングも入ります。年齢は関係ありません。
しつけではないですが、うちのオカメインコには10歳過ぎてから新しい言葉を5個以上覚えた子が1羽います。これには私も仰天しましたが、インコはそれだけ能力(脳力)が高い証です。
インコのしつけで押さえておくべきポイント
やんちゃ期のインコは持ち前の好奇心から家電のコードなどを咬んだりすることもあります。それを人が正していくには あくまでやんわりと、鳥を怖がらせないようにする必要があります。
鳥同士でルールを学ぶのはむずかしくないですが、人が鳥にルールを教えてあげるのはなかなか大変なことです。言葉が通じないし、インコも種によっては気性がまちまちなので「これが絶対!」というラインもない。
インコの最初のしつけに「おいで」トレーニングがおすすめ
中雛のうちはケージは単なる住まいでしかありませんが、これが成鳥になると状況は一変します。
インコたちにとって ケージは「自分たちだけの聖域」「唯一無二のテリトリー」成鳥になって縄張り意識が強くなると、オスでもメスでも、特に発情期には 飼い主がケージに近づくだけでも 威嚇してくることがあります。
それを防ぐため…というか、なんとなく効果があるような気がするので、うちではケージの出入りの時に決めた合図を、幼鳥時代に教えます。
名前を呼んで指を差し出すとか、言葉や擬音「ピー」でも何でもいいので、なにかひとつ合図を決めて、ケージから出すときにはその合図を発しながら指に止まらせることを繰り返していきます。
何かひとつ合図になる音を決めてこれを繰り返していくと「合図があればケージから出られる」を悟るので、反射的に指に止まるようになります。これは「おいで」トレーニングの変形バージョンです。
芸は身を助く!「おいで」のしつけがあればロスト保護の可能性が高まる
おいでトレーニングはケージの出し入れ時だけでなく、放鳥した時にも少量のごほうび(おやつ)を使って教えることができます。
ごほうびのあげすぎは健康によくないですが、しつけを入れるには、おやつがいちばん効果があります。
インコが行ってほしくない場所に行った時の呼び戻しも、おいでトレーニングが入っていればスムーズですし、ロスト時にインコを保護する時にも絶対役立ちます。
また、家族でインコを飼っている場合は、みんなで交代でおいでトレーニングをすると「オンリーワン」(誰か特定の人にだけなつく)を予防できるので一石二鳥です。
芸は身を助く…ではないですが、うちの子に「おいで」をマスターさせておきましょう。