「クジャクのダンス、誰が見た?」は、2024年1月に「このマンガがすごい!」オンナ編第4位にランクインし、2025年1月からは広瀬すず主演でTVドラマ化も決定した注目作品です。
謎が謎を呼ぶ展開の連続ですが、本作は国際法律事務所による法律監修と警察監修を受けており、専門的な内容も読者にわかりやすく丁寧に描かれています。
父の死の真相、20年前の未解決事件、そして主人公の出生の謎が巧みに織り込まれた物語は、どんな読者でも自然に引き込まれる展開となっています。
・20年前の東賀山事件と現在を繋ぐ意外な関係性
・主人公・心麦の出生を巡る衝撃の事実
・警察組織の闇に迫る重要な伏線の数々
特に注目すべきは、ラーメンの味の変化や母子手帳の記載内容など、一見些細な違和感から始まる緻密な伏線の数々。それらが物語の真相へと繋がっていく展開は、読者を魅了してやみません。
作品の基本情報
「このマンガがすごい!2024」オンナ編第4位にランクインし、2025年1月からのTVドラマ化も決定した注目作品です。国際法律事務所による法律監修と警察監修を受けており、リアルな描写が高く評価されています。
本作は、ドラマ化で話題となった『イチケイのカラス』の作者による最新作。法律や警察の描写に定評のある浅見理都が、新境地となる本格サスペンスに挑戦しています。特筆すべきは、作中の法廷シーンや警察捜査の描写が、現役の法律家や警察関係者による監修を受けているという点です。
TVドラマ化も決定し、主演の広瀬すずさんをはじめ、豪華キャストの出演が発表され、原作ファンからも期待の声が上がっています。原作の緻密な伏線や複雑な人間関係を、どのように映像化するのか注目が集まっています。
これまでのあらすじ
2022年12月24日、雪の降るクリスマスイブの夜。主人公・山下心麦(こむぎ)は、この夜1人で映画を見に行きました。その間に起きた悲劇が、彼女の人生を大きく変えることになります。
映画から帰宅した心麦を待っていたのは、炎上する自宅と、そこで発見された父・山下春生の遺体でした。元警察官だった父は何者かに殺害され、犯人として逮捕されたのは、春生が20年前に担当した東賀山事件の犯人・遠藤力郎(死刑囚)の息子・遠藤友哉でした。
しかし事件から数日後、父親が常連だったラーメン屋台の店主・染田進から、心麦は衝撃的な封筒を受け取ります。そこには300万円の現金と1通の手紙が入っていました。手紙には、もし自分が殺された場合に逮捕される可能性のある6人の名前が記され、「その人物が逮捕されたら、それは冤罪である」という驚くべき内容が書かれていたのです。
さらに手紙には、弁護を依頼すべき弁護士として松風義輝の名前も指定されていました。
2巻の登場人物
事件の真相に迫る重要人物たちはそれぞれが複雑な思惑を抱え、その関係性が物語の謎を深めていきます。特に注目すべきは、登場人物たちの表の顔と裏の顔の違いです。
事件の中心人物
山下心麦(21歳)
文学部の大学生で、幼い頃に母を亡くし、父と二人暮らししていました。映画好きの父とよく映画を見に行くほど仲が良く、父の死後も映画館に通い続けています。行動力があり時に無鉄砲な一面もありますが、周囲の人々を動かす不思議な魅力を持っています。
山下春生(65歳)
1975年に警察官として着任。2017年に定年退職後も交通相談員として勤務していました。20年前の東賀山事件の捜査に関わり、事件の真相に迫っていた可能性があります。過保護な面はありましたが、心麦を深く愛する良き父でした。
遠藤友哉
父・力郎が東賀山事件の犯人として死刑判決を受けたことで、波乱の人生を送ってきました。施設でのいじめ、就職先での放火事件など、複雑な背景を持ちます。父の冤罪を信じ、独自に調査を進めていた矢先の逮捕でした。
この三者の関係性は物語の核心部分であり、それぞれの行動や選択が事件の真相解明に大きく影響していきます。
真相に関わる重要人物
松風義輝
春生の手紙で指定された弁護士。当初は依頼を断ろうとしましたが、心麦の真摯な態度に心を動かされます。法律事務所を共同経営する波佐見幸信とは幼なじみの関係です。
染田進
春生から重要な手紙を預かっていたラーメン屋台の店主。過去に服役経験があり、その際に春生の世話になった過去があります。
赤沢正
警視庁捜査一課係長として春生殺害事件を担当。春生とは東賀山事件の捜査でも一緒に働いた仲です。心麦が幼い頃から妻の京子とともに面倒を見てきましたが、その過度な親密さには不審な点も。松風の父とも因縁があるようです。
阿南由紀
天才検事として知られ、T大法学部3年時に司法試験に合格。新任明けで法務省刑事局付という異例の経歴を持ちます。女性初の本部係として特捜部にも在籍経験があり、その手腕は高く評価されています。しかし、誰かと密かに連絡を取り合う不審な様子が目撃されており、その真意が謎を呼んでいます。
これらの人物たちは、表面上の関係性だけでなく、それぞれが過去の事件や秘密に繋がる重要な情報を持っているようです。
2巻のネタバレあらすじと疑問の数々
父親殺害事件と東賀山事件が複雑に絡み合い、新たな証言や証拠が次々と浮かび上がってきます。そして心麦の出生を巡る衝撃の事実も明らかになっていきます。
衝撃のDNA鑑定結果
週刊誌記者の神井が持ち込んだDNA鑑定の結果により、心麦と伯母のあいだに血縁関係がないことが判明。この事実は、心麦のアイデンティティに関わる重大な問題を提起することになります。
衝撃の動画証拠
遠藤友哉が撮影していた春生との対話動画の音声がちらっと出てきます。
林川さんにも力郎さんにも、私はとんでもないことをしてしまいました…
しかし、なぜ春生はその確信を得たのか、その根拠は明かされないままでした。
阿南検事の不審な動き
阿南検事は誰かと電話で密談を重ねており、その相手は事件の黒幕である可能性が考えられなくもありません。法曹界きっての俊英と言われる彼女が、なぜこのような行動を取るのか。その背景には重大な事情が隠されているようです。
赤沢夫妻の違和感
心麦に対して過度に親密な態度を示す赤沢夫妻。特に京子は、心麦の幼少期の話を詳しく知っているなど、通常の付き合いでは考えられない親密さを見せています。この不自然な関係性の裏には、何か重大な秘密が隠されている可能性も!?
2巻の感想と考察
「クジャクのダンス、誰が見た?」の法律監修やってます
⇒ https://t.co/DAXOd8vEMR #アメブロ @ameba_officialより— 弁護士 市川 寛 (@imarockcaster42) April 15, 2023
法律事務所による監修や警察監修を受けた緻密な描写と、複雑に絡み合う人間関係が本作の魅力です。SNSでも大きな反響を呼び、多くの読者が謎解きに挑戦しています。
松風が選ばれた理由
なぜ春生は多くの弁護士の中から松風を指名したのか。その背景には、松風の父・久世が追っていた警察内部の不正との関連があるのではないかと考えられています。
20年前の事件との繋がり
東賀山事件と春生殺害事件。表面上は犯人の息子による復讐劇に見えますが、実際にはもっと深い関係があるようです。春生は死の直前、東賀山事件の真犯人の手がかりを掴んでいた可能性があります。
警察組織の闇
阿南検事の不審な行動、そして春生の調査内容。これらは全て警察組織内部に潜む何らかの闇を示唆しているのかもしれません。赤沢が事件の捜査過程で見せる微妙な表情の変化にも、不自然さを感じます。
遠藤親子の冤罪問題
春生は遠藤力郎の冤罪を確信していましたが、それを証明する前に命を落としてしまいます。息子の友哉もまた、父親と同じように冤罪の被害者となってしまうのか!?