災害大国の日本で暮らす私たちにとって、防災への備えは欠かせません。
「一通りの防災グッズは買ったけれど、本当にこれで良いのかしら?」
「防災グッズを置くスペースがない」
「非常食の賞味期限管理が面倒で続かない」
そんな防災の悩みに、画期的な解決策が登場しています。「マツコの知らない世界」で2021年11月9日に放送された初の防災グッズ特集では、「厨二病をこじらせすぎて防災グッズにハマった男性」として紹介された防災アドバイザーの高荷智也さんが、最新の防災グッズと向き合い方を紹介。高荷さんいわく
最強の防災グッズは、ずばり「妄想力」である。みなさんに妄想力を鍛えていただきたい。
どこかで災害が起こると、ホームセンターなどに防災グッズコーナーが設けられますが、それを購入するだけでなく、避難所に行って実際に使うまでを妄想してほしい…と言います。
この重さを子どもが背負えるだろうか?
キャスターがついているから転がしていけるものの、大地震が起きて道に地割れができたら、それを転がして避難所まで行けるだろうか?
つまり、防災グッズをそろえればいいというものではない →この点を「妄想」することが大切だと言うのです(確かにそこまで考えてないですね、ほとんどの人は)
この記事では、お二人の対談から明らかになった、新しい時代の防災の考え方とアイテムを詳しく紹介します。
100円ショップで揃う!本格防災セットの内容
25年保存可能な非常食など、管理が楽な最新グッズ
インテリアとして使える防災グッズで収納問題を解決
災害時の電源確保を可能にする画期的なアイテム
スペースや管理の手間に悩まされることなく、自分らしい防災スタイルを見つけられる新しいアプローチを紹介します。
マツコが実践する防災への備え
東日本大震災後、マツコさんが独自の視点で実践している防災対策とは。被災地訪問をきっかけに、「自分が避難所にいたら周りに迷惑をかける」という気づきから始まった備えの数々を紹介します。
被災地訪問をきっかけに始めた防災準備
マツコさんは、東日本大震災の被災地を訪問したことをきっかけに、本格的な防災への備えを始めました。その理由として挙げたのが、「(ちょっと普通ではない)自分が避難所にいたら迷惑になる」という独特の視点です。
一般的な防災セットの常備
飲料水の備蓄
食料品の備蓄
これらの基本的な備えに加えて、マツコさんは自身の生活スタイルに合わせた独自の防災対策を実践。一般的な備蓄品に加え、自分の状況に応じた必要なものを見極めることの重要性を説いています。
自宅での備えと避難所に頼らない防災意識
東京の場合、人口1400万人に対して避難所の収容人数はおよそ320万人と2割程度にとどまります。この現状を踏まえ、マツコさんは避難所に頼らない防災対策の重要性を強調しています。
自宅での被災生活を想定した備え
蓄電池の活用検討
貯水タンクの設置検討
特に注目すべきは、マツコさんが検討している最新の防災設備です。
埋め込み型の貯水タンク や、
性能が向上した蓄電池(後出するケーターパワーボックス50)など、災害時でも自宅で快適に過ごすための設備に関心を寄せていました。
マツコの知らない防災グッズの新常識
防災グッズは進化を続けています。ここでは高荷さんが提案する「妄想力」を活かした防災グッズの選び方と、最新アイテムの数々を紹介します。
100円ショップでそろえる防災セット
DAISOなどの100円ショップでも、専門店並みの防災グッズが手に入る時代になりました。高荷さんが厳選した必需品は、2人分で6000円というコストパフォーマンスの高さが特徴です。
ヘッドライト(両手を空けるため、頭につけるタイプ)
万能ナイフ
ホイッスル
軍手
帽子
ウェットティッシュ
マスク
これらの基本アイテムに加えて、以下の追加アイテムも推奨されています。
ラジオ(情報収集に不可欠)
非常用トイレ(特に集合住宅では重要)
エマージェンシーシート
エアー枕
非常用トイレについては、高荷さんが1か月間の使用実験を行い、BOS非常用トイレを推奨。災害時のトイレ問題は深刻で、特に集合住宅では水が使えなくなる可能性が高いため、備えが重要だと指摘しています。
25年保存可能な非常食「サバイバルフーズ」
賞味期限の管理が面倒という声に応える画期的な非常食として、25年保存可能な「サバイバルフーズ」が注目を集めています。
フリーズドライ製法による長期保存
缶切り付きで開封が容易
水やお湯で戻して食べられる
そのままおつまみとしても使用可能
高荷さんのローリングストック法
通常の非常食の管理方法として、高荷さんは「1年保存箱ローテーション方式」を提案しています。
まず、1つのボックスに賞味期限が1年程度の食品を詰めます。さらに賞味期限をひと月ずつずらしたものを別のボックスに複数用意していきます。
これらを毎月1箱ずつ普段の食事で消費して、新たに中身を補充する…を繰り返すことで、家族5人分で半年分の備蓄を実現しています。
高荷さんは積み重ねができるプラスチックの衣装ケースにひと月分ずつの保存食をまとめて、10箱ストックしていました。
日常生活に溶け込む最新の防災グッズ
置き場所の確保が難しいという課題に対して、インテリアとしても使える新しいスタイルの防災グッズが登場しています。普段は生活の一部として使いながら、いざというときには防災アイテムとして活用できる優れものです。
防災グッズ収納機能付き枕カバー(fromFLAT/収納カバーマクラン)
倒れると自動点灯する明かりこけし
ソーラーパネル付き間接照明(ソネングラスジャパン「ソネングラスクラシック」)
携帯型ソーラーライト(ランドポート「CARRY THE SUN」)
クッション型多機能寝袋(SONAENO)
何とか避難所にはたどり着いたものの、提供されたのは床と天井だけ…ということも多々あるので、寝袋は用意しておくのが安心です。
災害時の電源確保という新たな課題
災害時の新たな課題として浮上してきているのが電源確保の問題です。スマートフォンやタブレットなど、情報収集に不可欠なデバイスの充電手段として、画期的な解決策が提案されています。
人力発電で実現するスマートフォン充電
「ケーターパワーボックス50」は、人力で発電できる画期的なアイテムとして注目を集めています。
1秒間に1.5回のペースで回すことで充電可能
1分の人力で約1%の充電が可能
通常の充電器と同等の出力
2~3台同時充電も可能
USBポート2口搭載
家庭用コンセント(30W程度まで)にも対応
避難所などでは複数人で交代しながら使用することで、効率的な充電が可能です。スマートフォンの充電だけでなく、小型家電の使用まで視野に入れた多機能な電源確保手段として評価されています。
プラグインハイブリッド車が担う移動式電源
電気とガソリン、両方のエネルギーを活用可能
ガソリンを使用して発電が可能
作った電気の外部給電機能搭載
家族数人分の数日間の電力を確保可能
以下のような電化製品の使用が可能です。
冷蔵庫
炊飯器
電子レンジ
スマートフォンの充電
ただし、活用にあたっては車を家の近くに駐車できるスペースが必要となるため、住環境との相性を考慮する必要があります。
「防災は自由」で考える これからの防災グッズ選び【総括】
防災グッズは自分の生活スタイルに合わせて選ぶことが重要
100円ショップでも本格的な防災セットが組める時代に
25年保存可能な非常食など、管理の手間を減らせる選択肢が登場
インテリアとして使える防災グッズで収納問題を解決
枕カバーや照明など、日常的に使用できる防災グッズが充実
人力発電機やプラグインハイブリッド車による電源確保が可能に
避難所の収容人数には限りがあり、自宅避難の準備も重要
非常用トイレなど、ライフラインが止まった際の備えが不可欠
「妄想力」を活かし、災害時の具体的なシーンを想定することが大切
防災グッズの定期的な点検と更新を忘れずに
家族構成や住環境に応じた独自の防災計画が必要
スマートフォンなど情報収集手段の電源確保も重要な課題
高荷さんの「防災は自由」という言葉には、深い意味が込められています。災害大国である日本に暮らす私たちにとって、防災への備えは決して特別なことではありません。自分らしい防災スタイルを見つけ、無理なく続けられる備えを心がけていきましょう。
マンションでも一戸建てでも、それぞれの環境に合わせた最適な防災対策が必ずあるはずです。