マツコの知らない世界で紹介された干し芋の魅力を、4か月で70kgもの干し芋を消費する小松亜子さんが紹介。茨城県が誇る干し芋の奥深い世界が明らかになりました。
「硬くてダサいイメージ」「若い人には敬遠されがち」と思われがちな干し芋ですが、実は今、スイートポテトを超える極上スイーツとして進化を遂げているのです。
茨城県産の干し芋は、日本の生産量の9割を占める圧倒的シェアを誇ります。600軒もの農家が切磋琢磨し、伝統的な製法と新しい品種開発によって、砂糖を使わずとも十分な甘みを引き出すことに成功しました。
この記事では、2020年3月放送 の「マツコの知らない世界」で紹介された干し芋の魅力を、製法や品種、生産者たちの情熱とともに詳しくご紹介します。
茨城が誇る干し芋産業の歴史と発展
600軒の農家による頂点決定戦「ほしいも品評会」の熱き戦い
伝統品種から新品種まで、多様な干し芋の魅力
天ぷらや冷凍など、新しい食べ方の提案
それぞれの品種には独自の特徴があり、生産者たちは日々品質向上に取り組んでいます。定年後に新規参入した農家が銀賞を獲得するなど、業界の活気も注目を集めています。
マツコの知らない干し芋の世界:茨城県の日本一の生産地ならではのこだわり
干し芋をこよなく愛する小松亜子さんが、茨城県が誇る特産品としての干し芋の魅力を紹介。スイートポテトを超える甘みと、日本一の生産地ならではのこだわりが明らかになりました。
干し芋マニア・小松亜子さんの壮絶な干し芋生活
広報誌のライターとして働く小松さんは、驚異的な干し芋消費量を誇るマニアです。その情熱的な干し芋への愛は以下の特徴を持ちます。
4か月で70kgの干し芋を消費
冷蔵庫も冷凍庫も干し芋で満杯
朝昼晩、すべての食事に干し芋を添える
小松さんにとって干し芋は、過去の苦しい時期を乗り越えるための心の支えとなった特別な食べ物です。品評会で金賞を受賞した干し芋との出会いが、人生の転機となりました。
茨城県が誇る干し芋産業の歴史
日本一の干し芋産地となった茨城県の背景には、興味深い歴史があります。
1955年に静岡県から首位の座を継承
現在は日本の干し芋生産量の9割を占める
組織的な研究と技術の向上に注力
もともと静岡県が干し芋の主要産地でしたが、メロンやお茶といった収益性の高い作物への転換を機に、茨城県が首位に。以来、研究と技術革新を重ね、確固たる地位を築いています。
スイーツを超える甘みを持つ茨城産干し芋の特徴
茨城県産の干し芋が特別な味わいを持つ理由は、地理的な特徴と長年の研究の賜物です。
冬季の長い日照時間
ミネラル豊富な海風の恩恵
品種改良による甘みの向上
この環境を活かし、砂糖を使わずとも十分な甘みを引き出すことに成功。スイートポテトやケーキに匹敵する自然な甘さを実現しています。
川又農産のタマユタカ:小松さんの人生を変えた革命的な干し芋
今日の「マツコの知らない世界」は「茨城県のほしいも」なのは、ご存じの通りですが、のっけから、ほしいものキングがでたw
— かもっぽい🦆 (@kamo_poipoi) March 3, 2020
「タマユタカ」は食べたこと無いですね。ひたちなかの大丸屋さんで売ってるかな? pic.twitter.com/Ge8743G1SI
白いさつまいもを買った。タマユタカという干し芋用の品種だそう。家で干してみよう#道の駅まくらがの里こが pic.twitter.com/ClLYMrRf2s
— チーフ (@SW_Chief) February 17, 2021
茨城の干し芋界で「キング」と呼ばれる川又農産が作る伝統的な品種「タマユタカ」は、小松さんの人生を変えた特別な一品です。
茨城の干し芋界のキングと呼ばれる実力
マツコの知らない世界でやってた川又農産のタマユタカ🍠1人5袋までっていうから5袋注文したら1袋630gも入ってた。
— かつーん (@katu_n1001) March 14, 2020
とりあえず、食べすぎないよう旦那さんが1袋残して隠すらしいのでちょっとずつ大切に食べる。 pic.twitter.com/PakOtjKGcY
川又農産のタマユタカには、伝統と技術の結晶が詰まっています。
病気に弱い品種を栽培する高度な技術
昔ながらの干し芋の風味を守る製法
理想的な水分量のコントロール
タマユタカは栽培が難しい品種ですが、川又農産は長年の経験で培った技術により、最高品質の干し芋を安定して生産しています。
マツコも認めた伝統的な味わい
マツコさんも絶賛した川又農産のタマユタカには、独特の特徴があります。
端が引っ張らないと切れないコシの強さ
いい意味での「田舎の匂い」を持つ風味
炙ると香ばしさが増す食感の変化
伝統的な干し芋の良さを残しながら、冷蔵や冷凍でも美味しく食べられる保存性の高さも特徴です。
600軒の農家による頂点決定戦:ほしいも品評会の熱き戦い
ほしいも品評会の概要まとめ
— かもっぽい🦆 (@kamo_poipoi) March 3, 2020
・ニューポートひたちなかで実施
・2000人の一般人が投票によってジャッジ
・タマユタカ、べにはるか、稀少品種の三部門に別れている
・生産地は「那珂市、ひたちなか市、東海村」の三地域で争っている pic.twitter.com/NN9z1Pdu28
茨城県の干し芋農家たちが技を競い合う一大イベント。600軒もの農家の中から、真の実力者が選ばれます。 2020年3月放送の内容です。
2000人の一般審査員による投票システム
品評会の特徴的な審査方法は、以下の通りです。
買い物客2000人による投票制
生産者名を伏せた公平な審査
3段階評価による明確な基準
一般消費者の声を直接反映させることで、より市場の求める味を追求しています。
地区の威信をかけた三つ巴の戦い
品評会は個人戦であると同時に、地域の誇りをかけた戦いでもあります。
ひたちなか市、東海村、那珂市の三地区対抗
前年度はひたちなか市が金賞独占
各地区の強豪農家による熾烈な争い
地域の威信をかけた戦いは、干し芋の品質向上に大きく貢献しています。
東海村のテルズ:年連続金賞受賞の実力者
マツコの知らない干し芋の世界、面白かったですね!
— 辻本京子 (@KOKKO15) March 3, 2020
紅はるかはもちろん、タマユタカもシルクスイートも、泉13号もとてもおいしそうでした💓
それでは、東海村テルズさんのピカピカの干し芋を、サザコーヒーさんのドルチェブレンドと一緒にいただきたいと思います🎵#マツコの知らない世界 pic.twitter.com/OzpIXhZFE9
東海村の絶対エースとして知られるテルズは、今回惜しくも銀賞に終わりましたが、その実力は揺るぎないものがあります。
照沼さんが率いる絶対エース
テルズの実力は、地域の誇りとなっています。
過去2年連続の金賞受賞
東海村を代表する干し芋農家
確かな技術力と品質管理
代表の照沼さんは「金しか見ていない」という強い意気込みを見せ、常に最高品質を追求しています。
惜しくも銀賞に終わった今回の挑戦
今日も元気に茨城へ干し芋遠征😍
— ひの (@marron0608) March 9, 2020
かけみやさんとテルズさん…! pic.twitter.com/Q2TRkRRKMT
結果は銀賞でしたが、その姿勢は変わりません。
従業員総出での結果待ち
来年への更なる意欲
妥協を許さない品質追求
「また来年がんばります」という照沼さんの言葉には、さらなる高みを目指す決意が込められていました。
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那珂市の芋助:定年後に始めた新進気鋭の生産者
定年退職後に干し芋農家として新たな人生を歩み始めた助川さんの挑戦は、多くの人々に感動を与えています。
那珂市唯一の決勝進出者
芋助の快進撃は、地域に新たな希望をもたらしました。
6年前の定年退職からの転身
那珂市の期待を一身に背負う
若手にも負けない情熱
経験の浅さを情熱と努力で補い、見事な成長を遂げています。
初めての銀賞獲得という快挙
決勝進出だけでなく、銀賞という結果は大きな励みとなりました。
家族で喜び合う感動的な瞬間
那珂市の干し芋の実力を証明
新たな目標への第一歩
この結果は、定年後の新たなチャレンジの可能性を示す好例となっています。
ひたちなか市の川又農産:べにはるか部門で悲願の金賞獲得
川又農産さんのほしいも
— リリコイ (@a5NH8k1btyCxPsU) February 13, 2024
ねっちりとした歯応えに濃厚な甘み
しっかりとした厚みが嬉しい
食べ応えも嬉しいお品
ほしいも品評会2020年にべにはるかの部で金賞を受賞したお品だそう#川又農産 #ほしいも #茨城県 pic.twitter.com/r9LkOXp6pi
前出の「タマユタカ」で登場した川又農産。2年連続の銅賞から這い上がり、ついに金賞を獲得した川又農産の快挙。4年ぶりとなる栄冠は、たゆまぬ努力の結晶でした。
4年ぶりの金賞返り咲き
べにはるか部門での金賞獲得は、川又農産にとって大きな節目となりました。
最激戦区と言われるべにはるか部門での勝利
2年連続の銅賞からの見事な復活
600軒の農家の頂点に立つ快挙
川又代表は「4年ぶりの金賞、とてもうれしいです」と、控えめながらも確かな自信を見せました。
2年連続の銅賞から這い上がった職人技
川又農産の「ほしいも」が美味しいと聞いて初めて注文してみました‼️
— kei🐰 (@kei0426_nb) March 3, 2022
開始2分ほどで完売した「丸干し芋」🍠✨教えてもらってレンジでチンして炙ったら甘さ倍増😍😍😍
止まらなくなり一袋食べてしまった😂#川又農産 pic.twitter.com/JVx7kh9IN8
品質の安定性と技術の高さが実を結び、見事な復活を遂げました。
伝統的な製法の継承
絶え間ない品質改善への取り組み
一般消費者の声を重視した製品開発
品評会での評価方法が一般消費者による投票という点も、川又農産の強みを活かす結果となりました。
クロサワファームのシルクスイート:絹のような食感の新品種
🍠今日のほしいも🍠
— あんでぃー🐸 (@andy_shonan) March 30, 2021
ひたちなか市にある『クロサワファーム』さんの「茨城県ひたちなか特産ほしいも シルクスイート」
ほしいも品評会2年連続2部門金賞農園の甘さ、やわらかさにこだわったほしいも✨
すっきりとした濃厚な甘み😋#ひたちなか市#クロサワファーム#ほしいも#シルクスイート pic.twitter.com/mCYpFtNryg
2012年に品種登録された比較的新しい品種「シルクスイート」。クロサワファームはその特徴を最大限に活かした干し芋作りで注目を集めています。
2年連続金賞を獲得した実力
ひたちなか市のクロサワファームは、新品種での革新的な取り組みが実を結びました。
希少品種部門での2年連続金賞
なめらかな食感を引き出す製法
独自の品質管理システム
伝統的な干し芋とは一線を画す、新しい魅力を持つ製品として高い評価を得ています。
フルーティーで万人向けの味わい
マツコさんも「万人ウケしそうな、飽きのこない感じ」と評価した味わいには、以下の特徴があります。
みずみずしい食感
フルーティーな甘み
なめらかな口当たり
これからの干し芋市場を担う新たな可能性を秘めた品種として、期待が高まっています。
泉13号:黒糖のような濃厚な甘みを持つ希少品種
干しいも用品種の泉13号。大きいのがなかなか取れないので小さいので我慢。ネットリとコクがある。 pic.twitter.com/KYv7zo8Z9h
— はっしー (@hasshi198) March 6, 2023
伝統的な品種「泉13号」は、生産量は少ないものの、その独特の味わいで多くのマニアを魅了しています。
収穫量の少なさが生む希少価値
上段→泉13号、ほしあかね、タマユタカ
— はっしー (@hasshi198) September 28, 2023
下段→台農57号、コガネセンガン、くりこがね pic.twitter.com/TrjSbfFIuq
泉13号の栽培には、独特の難しさがあります。
収穫量が一般品種の7割程度
栽培の難しさによる生産量の制限
手間のかかる栽培方法
これらの要因が、泉13号の希少価値を高めています。
マニアが認める最高峰の味わい
泉13号
— さつまいもオタク|橋本亜友樹 (@sweetpotato_co) October 18, 2024
干しいも用品種だけど焼きいもでもコクがあってとても美味しい。なかなか大きいのができないんだよなぁ… pic.twitter.com/HvM2c4RFOS
マツコさんも絶賛した泉13号は、以下のような特徴を持ちます。
黒糖のような濃厚な甘み
ねっとりとした食感
干し芋本来の深い味わい
「本当の干し芋好きの人は、泉が一番良い」と言われるほど、その味は多くのマニアを魅了しています。
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茨城が誇る干し芋文化の進化と深化【総括】
茨城県が日本の干し芋生産量の9割を占める圧倒的シェア
伝統的なタマユタカから新品種シルクスイートまで、多様な品種展開
600軒の農家による品質向上への飽くなき追求
2000人の一般審査員による公平な品評会システム
スイーツを超える自然な甘みの実現
冷蔵・冷凍保存による新しい食べ方の提案
定年後の新規参入者も活躍する活気ある業界
天ぷらや醤油焼きなど、新しい調理法の開発
地域の誇りとして継承される干し芋作りの技術
マニアも認める確かな品質と味わい
茨城の干し芋は日々進化を続けています。伝統の味わいを守りながら、新しい可能性を追求する生産者たちの情熱に、ぜひ触れてみてください。